皆さん、こんにちは!エンタメ侍です。
前回に続き【私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!】(以下、【わたモテ】)
の第12巻の感想記事になります!
以下より第117話からエピソード単位で感想&考察を記述していきます。
目次
◆【私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!】第12巻 感想③
▼感想&考察
◎[喪117]モテないし2年生の終わり
感想&考察
今回は、第12巻『[喪114]モテないしバレンタインデーを送る③』以来の
ショートショートの形式でした。
その中でも触れておきたいのは、以下の短編。
・『密着』
宮崎「今日電車でめちゃくちゃ混んでてさー」
教室の一角でそう語るのは、
“雌猫の間グループ”のメンバーの一人、宮崎さん。
黒髪のかよちゃんと同じく、
うっちーと行動を共にしている場面が多く、
メンバーの中でも特にうっちーと仲が良いと思われる生徒の一人です。
そんな彼女が語るのは、今朝の満員電車でのこと。
宮崎「しかもさあ 隣に例のあの人いてさ」
宮崎「ずっとくっついてたからすごい気まずかった」
“例のあの人”とは『闇の魔法使い』のことではなく、
もちろん、もこっちのこと。
これまで数々の“やらかし”をしてきた彼女は、
『男の裸(ち●こ)に詳しい黒木さん』という異名を轟かせたり、
(※第5巻『[喪43]モテないし裸に興味を持つ』参照)
『黒木さん状態』という流行語を誕生させるなど、
(※第5巻『[喪39]モテないし自己紹介する』参照)
常にトレンドの最先端を走り続けた彼女は、
ついには“例のあの人”という、もはやその名を口にすることすら躊躇われる、
そのような栄えある称号を獲得していたのでした…!
もう許してやってくれよ…w(*´꒳`*)
宮崎さんの発言でどっと盛り上がるメンバーの中、
うち「何駅?」
宮崎「え?」
うち「何駅?」
突然、直立不動でただ同じ単語を繰り返す壊れたロボットのような挙動になる、
Pepper君ならぬ、Ucchi君。
彼女は、宮崎さんから見事『稲毛駅』という情報を入手するのでした。
そして、翌日。
そこには、想い人を求めて電車に乗り込んだ、
一人の愛の戦士がおりました。
うち(稲毛だと 幕張<がっこう>こえて二つ……)
この戦士、学校の最寄り駅で降りる気など毛頭ありません…w
その車両に偶然居合わせたのが、ゆりちゃん。
うっちーの存在に気づきますが、当然自分から話しかけたりはしません。
そうこうしていると、
電車は本来降りるべき幕張駅に到着。
ですが、一向に降りる気配のないうっちー。
ゆりちゃんは渋々彼女へ声を掛けることに。
ゆり「着いたよ 下りないの?」
うち「え?ああ…」
しかし、戦士には使命があるのです…!
うち「寝てた」
ゆり「いや起きてなかった?早く降りないと閉まるよ」
がむしゃらか…!www
しかもまだ諦めておらず、
うち「足しびれて動けない 私にかまわず降りて」
と、少年漫画のような発言でこの場をやり過ごそうとするうっちー。
ただし、ゆりちゃんは
そんなクラスメイトを放っておけるような子ではありません…。
ゆりちゃんがうっちーに肩を貸し、彼女を引きずるカタチで
何とか電車を降りるのに間に合いました。
では、ここで問題です。
『降りてすぐ、うっちーが恩人であるゆりちゃんに向けて送ったものとは?』
感謝の言葉?
→ いいえ。
友愛に満ちた抱擁?
→ いいえ。
うち「ちっ」
ゆり(ちっ!?)
悪意ある舌打ちです♪www\(^o^)/
とまぁ、まだギャグテイストではあるのですが、
前話の第12巻『[喪116]モテないし二年目の卒業式(裏側)』と合わせ、
うっちーにとって、他者にどう思われようがもう関係なくなってきていて、
自分の“気持ち”を優先するが故に周りが見えなくなってしまっている、
そのことが決定的になったとも言える短編でした。
また、興味深いのが遠足編の
第13巻『[喪126]モテないしあだ名で呼ばれてみる』とこの短編との関係性です。
今回と同じような流れを一度挟んだ、その後の
最後の展開に注目…!
今度はゆりちゃんが暴走し、うっちーに被害が及ぶ、
という流れになっており、構図的な意味合いも含め、
二人の立場が今回の短編と逆転しているのです…!
そして、そのどちらも同様に
もこっちに対しての“気持ち”が溢れ出した結果ということ。
まだ、それほど直接的な交流は少ない
ゆりちゃんとうっちーの二人ですが、今後何かしら
この二人の関係性を掘り下げる、そのようなエピソードが描かれるかもしれませんね。
次に触れたいのは、以下の短編。
・『知らない顔』
冒頭、移動教室のため階段を上っていた、
もこっち、ゆりちゃん、まこっちの3名。
こんな何気ない一場面でも、
第6巻『[喪48]モテないし低地で争う』にて、
同じ移動教室という状況でありながら、
一人寂しく行動していたもこっちの姿が思い起こされ、
これまでの積み重ねが作品に確かな奥行きを与えている、
ということを痛感させられます…。
移動中だった彼女たちですが、
もこっちは最後の一段でつま先を階段にぶつけてしまい、
もこ「ぐぇ!?」
と、盛大にこけてしまいます。
「大丈夫?」と優しく声を掛けるゆりちゃんや、
周囲に散らばったもこっちの教科書などを
すぐに拾ってあげるまこっちがいる一方、
もこっちの様子を見て笑い声をあげる集団が…。
南「ふふふ ウケる」
第11巻『[喪99]モテないし友達の友達』におけるまこっちのセリフから、
南さんたちのグループは人の悪口を好んで口にするタイプである、
ということが既に発覚していました。
今回、初めてその様子が描画されたことになります。
南さんのバカにしたような発言を受け、もこっちは反射的にボソッと一言。
もこ「うっせーキバ子…歯 矯正すんぞ……」
この“キバ子”というフレーズが一部のファンの間では、
南さんの愛称として使われていますね。
さて、このもこっちの発言を受け、異変が起きた人物が一人…。
ゆり「ふっ…!ふふ…」
もこ「え?笑ってる?」
ゆり「!笑ってないよ」
そう言いつつもこっちから顔を背け、
必死に笑いをこらえているゆりちゃん。
もこ(そんな面白いこと言ってないが…ツボがわからん…)
ゆり「ふふふ…」
優しく微笑むことはあっても、
決して笑い転げる様な姿は見せてくれないゆりちゃんですが、
そんな彼女が思わず吹き出してしまうのが、
『もこっちのワードセンス』だったのでした…!
直近だと第15巻『[喪148]モテないし短くする』でも、
もこっちがふと口にしたフレーズに対し、
ゆりちゃんが思わず吹き出すという描写がありましたね。
こういう一つ一つの出来事がゆりちゃんの中で積もっていき、
もこっちを特別な存在へと押し上げていったのでしょう。
そして、このゆりちゃんの様子を見て、
これまた毛色の違う笑みをこぼしていたのがまこっちでした。
散らばっていたもこっちの教科書など一式を拾い上げ、
彼女へ手渡すまこっち。
まこ「はい 教科書」
まこ(凄いな黒木さん ゆりとは付き合い長いのにあんな顔見たことない……)
彼女が抱くのは心からの尊敬の念。
第11巻『[喪99]モテないし友達の友達』での一件以来、
まこっちにとってもこっちとは、
『嘘をついてでも相手を気遣うことのできる“いい人”』
という高尚な存在になっており、
今回さらにその心象を良くする結果へとつながりました。
そんな、敬意溢れる眼差しを受けた“いい人”はこう思うのでした。
もこ(ガチ●ズさんはガチ●ズさんで なんか●ズ思いにふけってない?)
まこっち、早く目を覚ましてくれ…!!www
ところで、まこっちが抱いた
『嘘をついてでも相手を気遣うことのできる“いい人”』という当初の印象ですが、
第16巻『[喪152]モテないし(・_・)』でのもこっちの行動を踏まえると、
“実は的を得ていた”という面白い結果になっています。
まこっちがその事実を知った場合、
もこっちを見つめるその目はより一層輝かしいもの見るようになり、
“レズ疑惑”はさらに混迷を極めるのだろうな、などと要らぬ心配までしてしまいますw
ちなみに一応なんですが、今回の記事タイトル
『【わたモテ】第12巻 感想③ ふふふと君が笑ったから今日はレズ思い記念日』について。
これは、俵万智さんの『サラダ記念日』より、
『「この味がいいね」と君が言ったから七月六日はサラダ記念日』
という有名な短歌が元ネタです。
“たわら まち”と“たなか まこ”。
二人の名前の語感が似ているという、めちゃくちゃな理由からの起用です。
しかしまぁ、改めて振り返ってみると
本当にヒドい記事タイトルばかりですね…w
この弱小ブログに偶然訪れた方で、
記事タイトルだけ確認してそっ閉じしてる人も多いのでは?w
まぁいいや、波長の合う方だけ楽しんでもらえれば…w(*´꒳`*)
もう一つ触れておきたいのは、以下の短編。
・『覚えてる』
ひとつ前の『プロ』という短編において、
クラスメイトの前で得意のモノマネを披露していたネモ。
そこで彼女はもこっちのモノマネも披露し、
一部の熱狂的な信者(※うっちー)を除いて、
「あー似てる似てる」と皆で盛り上がっていたのでした。
席に戻ったネモは、
右隣に座るもこっち本人に早速そのことを報告します。
ネモ「いやー黒木さんのモノマネしたらウケたよー」
もこ「へ!?私の!?」
すると、前の席に座る加藤さんも食いつき、
加藤「えーどんなの?」
と、アンコールを求められたネモ。
ネモ「えーとね…」
少しの間考える素振りを見せた後、
彼女が披露したのは今でも記憶に残る“あの日”の一幕。
ネモ「うぇーい!やったね」
もこ「っ!!?」
それは第12巻『[喪110]モテないし受験者を応援する』にて、
試験後に声を掛けてきた見知らぬ少女の奇抜な発言とその行動。
加藤「えー似てるけど言わなくない?」
という加藤さんの落ち着いたリアクションとは別に、
突然自らの黒歴史を見せつけられ、困惑し始めるもこっち。
もこ(…こいつ…なんで中学生の私を……!?)
まだ“本当の意味で”再会したとは言えない、この二人。
もしここで、もこっちも拳を握り、
ネモと互いの拳を突き合わせていた場合、
木暮(…………2年間も待たせやがって……)
となっていたのかもしれない…w
(※【SLAM DUNK】新装再編版 第18巻 第248話『2年間』参照)
果たしてもこっちは、当時声を掛けたあの少女が
ネモだったという事実に気づくことができるのか…?
この二人に関しては、その点にも注目していきたいところです。
◎[喪118]モテないしオラつく
感想&考察
茜(陽菜 おせーな……)
校舎の壁にもたれ掛かり、
何の気なしに下を見下ろしていたのは茜ちゃん(あーちゃん)。
すると目に入ってきたのは、
身を潜めて誰かから逃げている様子のもこっち。
茜(何してんだ?)
茜(陽菜はたまにあいつと話してるけど)
茜(私は結局2年間でまともに口きくことなかったな……)
第11巻『[喪99]モテないし友達の友達』における、
もこっちとまこっちの関係と同様、
もこっちと茜ちゃんの関係も、今や“友達の友達”という関係になりつつあります。
あえて第1巻『[喪1]モテないしちょっとイメチェンするわ』まで振り返って
ここまで感想&考察を綴ってきた身としては、
先の展開を知っていたとは言え、やはりこの作品における
人間関係の構築過程とその変動の流れには驚きを隠せません。
『【わたモテ】全キャラ登場回まとめ(高校1年生編)』に記した通り、
当初で言えば、茜ちゃんの方がまだクラスメイトの一人としては
メイン級の扱いを受けていたのですが、
その友達の一人にすぎなかったネモがいつしかここまで大きなキャラクターへと成長し、
物語へさらなる変化をもたらしているという事実。
何より素晴らしいのは、それら一つ一つの変化がごく自然に展開しており、
読者に全く矛盾や違和感を感じさせていない、ということです。
いよいよ終焉も見えて来たかという彼女たちの物語ですが、
こうなると、まだまだ予想だにしない変革が
この先に待ち受けているのかもしれませんね。
そして今回はそんな、これまで何だかんだ日の目を見てこなかった
茜ちゃんのキャラがついに掘り下げられる、というエピソード。
挙動不審なもこっちを見つめながら、茜ちゃんは思います。
茜(このまま3年になって別のクラスになったら)
茜(二度と顔を見ることもなさそう)
茜(まあ……別にいいけど)
この場面の茜ちゃんですが、どこか歯切れの悪い部分を感じます。
もちろん、まだこの段階ではもこっち自身の魅力は彼女に伝わっていないでしょう。
私が思うに、彼女が引っ掛かっている部分は
ネモがなぜかもこっちと親しく接している、という点。
考えるに、“私に無い何かがあいつにあるって言うのか?”、
そんな感情が既に茜ちゃんの中で少し芽生えていたのではないでしょうか。
また、当初からネモと行動を共にしている描写の多かった彼女です。
ネモが“何か”を隠し、本心をさらけ出していないということを
茜ちゃんはうすうす、肌で感じ取っていたのかもしれません。
だからこそ、
第12巻『[喪122]モテないし3年生になる』の一幕によって、
二人の間の微妙な亀裂は決定的なものとなり、
第13巻『[喪129]モテないし教えてあげる』での感情の吐露へとつながったのかと。
しばらく、何かに怯え隠れているもこっちの様子を
ぼーっと見ていた茜ちゃん。
すると、状況に変化が…!
もこっちは“何か”に気づき、慌ててその場を走り去ろうとしますが、
背後から現れた“何か”、すなわち吉田さんに追いつかれ、あえなく捕まってしまいます。
そして、吉田さんに引きずられながらその場を去って行くもこっちと、
何も言わず二人の後をついて行くゆりちゃん。
あっという間の出来事。
茜ちゃんはその一部始終をただ茫然と見ていたのでした…。
その直後、
ネモ「おまたせー 何してんの?」
茜 「あっ…ああ 別に」
ここでようやく茜ちゃんはネモと合流。
ネモ「明日 終業式だね」
と何気ない会話をするネモに対し、茜ちゃんは先程の光景が頭から離れず…。
茜 「悪い 先教室に戻ってて」
それだけ言い残し、
彼女は一人の少女を救いに向かったのでした…。
そして、その時渦中の少女はというと、
第10巻『[喪92]モテないし突然ゲームに巻き込まれる』のように、
吉田さんに首元を掴まれ、吊るし上げられていましたw
吉田「殺す!!おらーー!!」
我々読者からすれば、
“あぁ、もこっちまた何かやらかしたのねw”となるのですが、
そんな彼女たちの関係性を知る由もない茜ちゃんからすれば、
“内気な少女をいじめるヤンキー娘”という図になってしまいます…。
茜「やめなよ いじめとかダサいんだけど」
茜「そっちのも見てるだけで そういうの一番ムカつくんだけど」
この場面、至って真面目なシーンなんですが、
思わず笑ってしまったのがゆりちゃんのポジション。
これも茜ちゃんから見ればという話になりますが、
吉田さんを特に止めることもなく、
ポケットに手を突っ込みながら静観するゆりちゃんは、
確かにいじめに加担しているように見え、
何だったら吉田さんに指示を出していじめさせている裏番長にも見えるんですw
普段通りのやり取りも、
やはり一つ別視点を加えるだけで新しい発見があり、
新鮮な気持ちで楽しめますね!(*´꒳`*)
では、話を本編に戻しましょう。
いきなり出てきて挑発的な態度を取られれば、
黙っていられないのが吉田さん…!
吉田「何も知らねーくせに口はさむんじゃねーよ」
ゆり「ちょ…ちょっと…」
茜 「知らないよあんたのことなんか このこと荻野に伝えるよ」
二人の好戦的な物言いでどんどん張り詰めていく場の空気。
たまらず、ゆりちゃんが事情を説明しようとするも、
ゆり「いや これには理由があって」
吉田「言うんじゃねぇ!!」
と、なぜかこれを吉田さんは頑なに拒否。
結局、理由も聞かぬまま、
茜ちゃんはもこっちをその場から連れ出すことに成功したのでした。
もこ「あ…え…えーと あ ありがと」
茜 「別にあんたのことはどうでもいいけど」
茜 「陽菜の友達でしょ それだけだよ」
この救出劇は、茜ちゃんの人間性がよく伝わる内容になっていました。
これまではその発言内容から、
“少し男勝りなところがある女の子”程度の印象だった彼女。
今回の一件で、
非常に正義感が強くて道理に外れた行為は見過ごせず、
自ら前に出て注意することも厭わないという、
実は【わたモテ】でも珍しいタイプの常識人であることが発覚しました。
その一面だけ切り取ると、今江先輩とも渡り合える程の聖人具合です。
また、本人が言う通り“陽菜の友達”という前提であるはずなのに、
当のネモ本人は連れて来ない・決して伝えない、
というところに彼女の優しさを感じずにはいられません。
いじめられているのだとして、
“そんなことは友達に知られたくないだろう”という優しき配慮です。
以上の点をまとめると、
『岡田 茜=いっぱいちゅき♪』となる訳ですw
ホンマえぇ子やで~(*´꒳`*)
さて、助け出したはいいものの、
茜ちゃんが気になったのはヤンキー娘に吊るし上げられていた、その理由でした。
茜 「……あいつら理由あるって言ってたけど 何したの?」
もこ「あっ…いや 大したことはしてないけど」
そう言って彼女の口から告げられる、
“大したことない”この(【わたモテ】)世界の真実…!
もこ「階段で吉田さんのスカートの中見えて」
もこ「『あっ前にクレーンゲームで取ったぬいぐるみと同じ柄だ』って言ったら」
もこ「もの凄く怒って…」
“やれやれ…”ってな具合で語り出したクズの発言に、
岡田 茜の時間が静止する…!www
しかし、クズは止まらない!
だってクズだから…!w
もこ「みんなダサいパンツ穿いてるの知ってるのになんで怒ってるの?」
もこ「生理なの?って聞いたら急にキレて……」
その直後に差し込まれるのは、
茜ちゃんによってゆりちゃんと吉田さんの前へと再び連行されたクズの姿…!w
茜「………ごめん……」
と、一言だけ残しその場を去った茜ちゃん。
吉田「おらーーーー!!てめー言いやがったな!!」
もこ「ぎゃーーー!!」
安定の吊るし上げ、セカンド・ラウンド!www
吉田さんの腕力が凄まじいのか、もこっちが軽過ぎるのか…w
一足先に教室へと戻った茜ちゃん。
彼女はまだ現実を受け止めきれず、
席に座ったまま両手で顔を覆い、しばらくうなだれていました。
今頭を駆け巡るのはもちろんあのクズのこと…!w
思わず茜ちゃんはネモに問いかけます。
茜 「ねぇ黒木ってどんな奴?」
ネモ「え!?黒木さん?どうしたの急に」
茜 (二度と話したくないし 明日が終わったら二度と会わないだろうけど)
茜 (今さらどんな奴かめちゃくちゃ気になる)
これまで“友達の友達”としてしか見ていなかった存在。
その経緯はどうあれ、
茜ちゃんがようやくもこっちと向き合い始めた…!というところで第118話が終了。
ところで、今回吉田さんのパンツについて、
第10巻『[喪92]モテないし突然ゲームに巻き込まれる』で彼女がゲットした、
あの可愛らしいぬいぐるみの柄だったことが判明しました。
実は、第9巻『[喪84]モテないしとある秋の一日』の中の『イメージ』という短編では、
吉田さんが修学旅行の時に“黒色のキ●ィちゃんっぽいパンツ”を穿いていたことを、
同じくもこっちによって暴露されています。
回を重ねれば重ねる程、明らかになっていく吉田さんの下着事情。
『ふむ。よろしい、続けたまえ。』
◎[喪119]モテないし打ち上げに行く
感想&考察
荻野「それでは3年生でまたお会いしましょう」
荻野「有意義な春休みを送ってね」
荻野先生からの挨拶も終わり、
もこっちたちはこれで2年生としての全過程が終了となりました。
すると、クラスメイト一同のケータイから着信音が…。
ただし、もこっちを除いて!w
ネモから“打ち上げの連絡”が回って来たということを
もこっちは教えてもらいます。
直後、教壇に立ち全体に改めて連絡を流す、
“雌猫の間グループ”のメンバー。
今回は彼女たちが主導して開催する打ち上げだったのです。
彼女らとLINEのやり取りをしてるはずもないもこっち。
もこっちに連絡が回ってこなかったのも納得です。
また、今回の一件で“雌猫の間グループ”のメンバーが
クラスでもリーダーシップを取れる面々であることがわかっただけでなく、
彼女らが他者へ気を配れる人間であることが示されました。
今こうして彼女らが登壇して再度連絡を流しているのも、
スマホを持っていない人やLINEの連絡が届かなかった人のためです。
こういった点が、同じリア充グループでも
南さんたちのグループと大きく異なる点の一つでしょう。
ネモ「黒木さんは来るの?」
もこ「え?えーと どうだろう…」
彼女が打ち上げの参加を渋るのにはいくつか理由がありました。
ネモ「1年のクリスマス会とか来なかったし こういうの苦手?」
もこ(いや…行ったけどな…)
その理由の1つがこれ。
それは、第4巻に収録されている『特別編2』での一幕。
1年生二学期の終業式終わりで告げられた、クリスマス会の連絡。
その際は茜ちゃんとネモが主導して開催しており、
会場や連絡先などを載せた自作のプリントまで用意するという、
これまた圧巻の気配り具合でした。
紆余曲折を経て参加することにしたもこっちは
“いつもと雰囲気を変えていこう”と変に気合が入り過ぎ、
慣れない手つきでセットした、ワックスべとべとの変な髪型で現地へ向かってしまいます。
しかし、集合場所まで出向いたものの、
クラスメイトの誰にも自分の存在を気づいてもらえず、
踵を返して結局ひとりぼっちで過ごしたという、非常に悲しい記憶があるのでした…。
ゆり「黒木さんは行くの?打ち上げ」
もこ「ああ…えーと どうだろう…」
ゆり「私はどっちでもいいんだけど真子は行こうって……」
ゆり「吉田さんは帰っちゃったし 黒木さんも行かないなら私もやめるけど」
ゆりちゃんもまた同様に、
この手の多くの人間と交流することになるイベントには、
本来であれば消極的な姿勢の女の子です。
そう、本来であれば…。
“時間つぶしながら考える”というもこっちの提案により、
もこっち、ゆりちゃん、まこっちの3名は例のゲームセンターを訪れました。
すると、そこで彼女らが遭遇したのが、
第9巻『[喪88]モテないし負ける』以来の登場となる二木さん!
ゆり「あっ騎馬戦で上になった人だ」
まこ「本当だ」
今回は、“今後の展開に向けた久々の顔見せ”程度の扱いで終わるのですが、
今思えば一人で夢中になってゲームに取り組む二木さんの姿は、
彼女のキャラクター性を物語っている伏線でもあったのですね。
そんな風に二木さんに気を取られている隙に、
二人はもこっちを店内で見失ってしまいます。
本当に自由だな、この主人公w
ゆりちゃんがもこっちを捜していた、その時!
第10巻『[喪92]モテないし突然ゲームに巻き込まれる』での一幕と同様、
慣れた手つきでパチンコをしている吉田さんを発見します!
ゆり「何やってるの 吉田さん」
吉田「あ?」
吉田さんを見つけた、この時でしょう。
ゆりちゃんの中で、“ある決心”が固まったのは…。
ゆり「そんなのやってるなら来れば? 打ち上げ」
吉田「興味ねぇよ」
素っ気なく返事をする吉田さんに対し、隣の席に座りだすゆりちゃん。
ゆり「どうする?私達もやる?」
まこ「え?」
この時点で既にゆりちゃんは折れるつもりなど毛頭なく、
たとえ時間がかかったとしても、
彼女は腰を据えてしっかり説得するつもりなのです…。
全ては、もう二度と実現しないかもしれない、
4人で過ごす“かけがえのない時間”のために…。
一方、クレーンゲームの景品を確認するため一時離れていたもこっち。
彼女が、ようやくゆりちゃんたちの方へと戻ってきました。
ゆりちゃんたちの姿を確認し、もこっちは驚きます。
彼女の目に映るのは、
女子高生が3人並んでパチンコ打っているという、“世も末だな”的な図。
もこ(何やってんだこいつら!?)
まぁ、そうなるよねw
もこ「な…何をしてるの?」
まこ「あっ黒木さん」
まこ「ゆりがとりあえずやってみようって…」
そして、向こう側で繰り広げられるゆりちゃんの説得模様。
困惑気味の吉田さんに対し、終始優しい笑顔を浮かべているゆりちゃん。
ここでの二人の会話の内容は、
第12巻のおまけ漫画『喪119別視点』にて描かれています。
特にこれといって明確に断る理由のない吉田さんと、
眩しいくらいはっきりと“大切な友人との時間”を求めるゆりちゃんとでは、
吉田さんの分が悪過ぎましたね(*´꒳`*)
しばらくした後、すっと立ち上がった吉田さん。
吉田「行くんだろ?そろそろ時間じゃねぇか」
ゆり「うん」
ゆりちゃんのひたむきな説得により、
吉田さんも打ち上げへ参加することを承諾。
ゆり「吉田さんは行くって 黒木さんはどうする?」
そう言う彼女は微笑んでいますが、
絶対に拒否させない無言の圧力を感じます…w
さすが原幕の裏番長…!w(※前話参照)
もこ「あーじゃあ私も行こうかな せっかくだし」
ゆり「じゃあ向かおうか」
こうして、気がつけばいつもの4人組。
仲良く揃って打ち上げへと向かうことになったのでした…。
ここで、改めて触れておきたいのは
【わたモテ】におけるゲームセンターという場所が持つ、特別な役割について。
もちろん、ただ単に物語を展開させる場として登場することもあります。
しかし、
第1巻『[喪3]モテないし昔の友達に会う』や、
第6巻『[喪54]モテないし変わらない』などは、
また別の意味も持っていたように感じます。
それは、これまでに自分たちが培ってきた
絆やつながりを再確認・再構築する場所、という意味合いです。
さらに付け加えるならば、上記エピソードは
もこっち、ゆうちゃん、こみちゃんという
最低でも1年以上の長い交流を経て構築された関係性の再確認であった、
ということです。
つまり、今回のエピソードにおいてゲームセンターが
そんな同中トリオと同様に、
もこっち、ゆりちゃん、まこっち、吉田さんの
“4人の関係性を再確認・再構築する場として機能した”ということは、
今や“この4人の関係性もそれに匹敵するほど深いつながりになった”
ということが示されているのではないかと感じた次第です。
ところで、これまでは
そんな意味合いを持っていたと思われるゲームセンターなのですが、
第15巻『[喪147]モテないし一人で寄り道』では、
何と“新たな関係性を構築する場としても機能”することに…!
いずれにせよ、この作品でゲームセンターが出てきた際は、
人間関係が大きく揺れ動くということが予想され、
今後の展開にも期待が膨らみます。
そして、集合場所へと辿り着いた一行。
そこは既にクラスメイトの面々で溢れ返っていました。
そんな中、いち早くもこっちの存在に気づいたネモが話しかけてきます。
ネモ「あっ黒木さんだ?来たんだー」
もこ「あっうん 最後だし」
少し素っ気ないようにも取れる、ネモの発言。
内心では喜んでいるんだろうな、ということ読み取れますが、
彼女がこういう少し突っかかるような発言をしてしまう部分については、
いろいろと私も思うところがあり、
第13巻『[喪126]モテないしあだ名で呼ばれる』あたりの感想でまとめようかと思います。
そして、その向こう側には
もこっちのことをじっと見つめているうっちーの姿が…!w
続く『[喪120]モテないし打ち上げる』での席順から察するに、
この時点からずっとロックオンし続けていたのかもしれませんねw
予約の時間まで談笑する生徒や、写真を撮り合う生徒たち。
そんな賑やかな空間から少し距離を置き、お母さんへ電話を掛けるもこっち。
もこ「あっ……お母さん うん 今日クラス会で遅くなるかも…」
もこ「あっうんそう 1年の時の……みたいなの……だからごはんは うん……」
1年前、彼女はクラスの輪に入ることができず、
母にその事実を告げることもなく、一人寂しい時間を過ごしていました…。
彼女の存在に誰も気づかなかったあの頃…。
しかし、苦しい日々を乗り越え、
彼女はついに自分を求め、必要としてくれる、
そんな“かけがえのない仲間”を手に入れることができたのです…!
ゆり「黒木さん もう店入るって」
もこ「あっうん わかった」
あの日、踏み出せなかった一歩。
あの日、縮まることのなかった距離。
1年の時を経て、少女はあの日夢見た世界へとようやく歩み始めたのでした…!
というところで第119話が終了。
今回はいわば前編という扱いではあるのですが、
1年生当時と見比べてグッとくる場面があり、胸に込み上げるものがありました。
そして、後編となる『[喪120]モテないし打ち上げる』へと続く訳ですが、
そちらは、もこっちを取り巻く環境の変化に感動するばかりでなく、
ゆりちゃんがふと見せた、ささやかな“わがまま”にこれまた泣かされてしまいます…。
高校2年生編も残り2話…!
最後までじっくり読み解いていきたいと思います!(*´꒳`*)
◆投稿動画
▼イベント紹介動画
【わたモテ】や【チェンソーマン】など、大好きなエンタメ作品のイベント開催時は
できる限り実際に参加し、その都度『紹介動画』を作成してきました。
これまでに作成した『紹介動画』は全てYouTubeで公開していますので、
何か気になる作品・イベントがありましたら、どうぞお手隙の際にでもご確認下さいませ。
▼聖地巡礼動画
現在、YouTubeで【わたモテ】の聖地巡礼動画を公開しています。
第1弾:【伏見稲荷大社】
第2弾:【東京ディズニーランド】
原作で描かれた“あの日々”の追体験として、どうぞお楽しみ下さい。
また、皆さんが聖地巡礼する際の参考にでもして頂ければ幸いです。
チャンネル登録の程、何卒よろしくお願い致します。m(_ _)m
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◆まとめ
以上が【わたモテ】第12巻の感想③となります。
長くなったので次の投稿に続きます。
それでは、また~(。・ω・)ノ゙
コメント
こんばんは。お久しぶりです。更新お疲れ様です。
最新刊が5月11日に決まりましたね。
店舗ごとの特典とか紹介しても面白いかもしれません。
更新の差し支えになると思ってコメントするのを控えてましたが、
記事の題名いろいろ考えてたのですね。
他の方の感想サイトなどを拝見させていただくと、題名はほとんどストレートに書いてあるのがほとんどなんですね。
私的にはそこまでひねらずに、思ったまま感じたままを書けばいいんじゃないかと思います。
感想の中身は特殊なこと書いてあるわけじゃないので、そこまでたどりつけない人は少しもったいないですね。
しかし名無しになれたのでHNって考えるのが面倒くさいものですね。
最近はロッテの選手の名前あたりにしようかと考えてますが。
あ、へたげな考察より長くなってしまった。
駄文失礼しました。
お久しぶりです!
コメントありがとうございます!m(_ _)m
まぁ普通“ストレートな題名”ですよねwww
>店舗ごとの特典とか紹介
なるほど、有用な情報をまとめられそうですね!
公式からのアナウンスがあり次第、調べみようと思います!
『HN』ですが、
こんなサイトなので今の所、特に禁止ワードもへったくれもありませんw
他の方も同様、ご自由にお決め下さい。
“通りすがり”さんは変更された場合、その時のコメントで、
“こんな名前になったよ~”とお伝え頂ければ幸いです。(*´꒳`*)
>更新の差し支えになると思ってコメントするのを控えてました
いえいえ、とんでもございません…!
私からすれば目に見えるカタチでのリアクションというのは本当にありがたくて…!
日々ブログを更新する励みとなっております!(o^-^o)
実際“読んだよ~”ぐらいの一言でも嬉しかったりしますw
本当にありがとうございます!
これは他の方も同様なのですが、特に最新記事にこだわらず、
過去の記事で気になったものがあれば、
そこへコメントを残して頂いて全く問題ありませんので。
コメントが書き込まれ次第、
すぐに私の方へ連絡が回って来て承認待ち、という状態になります。
“承認遅ぇーよ!”ってのはあるかもしれませんが…w
それでは、今後ともよろしくお願い致します。m(_ _)m