皆さん、こんにちは!エンタメ侍です。
今回は先日開催された『MAPPA STAGE 2021 -10th Anniversary-』内での
【チェンソーマン】ステージに関して、そのトーク内容を時系列順でまとめていきます。
目次
◆【チェンソーマン】MAPPA STAGE 2021まとめ
▼はじめに
2021年6月27日(日)15:00より、
アニメ制作会社MAPPAの設立10周年を記念して開催された一大イベントがこちら!
『MAPPA STAGE 2021 -10th Anniversary-』です!!
会場は『J:COMホール八王子』。当日は演者やスタッフに加え
抽選で招待された幸運なお客さんたちも現地でこのイベントを迎える中、
それ以上に多くの、それも世界中の方々がYouTubeのLive配信で一緒に楽しんでいましたね!
本イベントはMAPPAの10周年記念ということで
同日公開されたキービジュアルやスペシャルムービーの通り、最新作の情報だけでなく
過去作及びそれらを支えてきたファン一同への“感謝の想い”が随所に散りばめられていて、
非常に感慨深く、そして未来への期待も高まる素晴らしい内容ばかりとなっていました。
さて、そんな盛り沢山だったイベントの中から今回ピックアップしてご紹介するのが、
待望のTVアニメ化が発表されて以降ますます注目を集めてるこの作品の特別企画!
【チェンソーマン】ステージです…!!
TVアニメの最新情報から原作漫画の制作秘話、
さらには作者である藤本タツキ先生が直接答える質問コーナー等々、
とにかくファンなら“要チェック”な本ステージ!
今回は舞台上で展開されたトーク内容を注釈もはさみつつ順にまとめていきたいと思います。
当サイトとしては谷川ニコ先生がラジオ出演された際のまとめ記事が近いものとなるでしょう。
ただし、TVアニメとしては放送前の作品であるにもかかわらず
イベント内ではかなりネタバレが飛び交っていたので人によっては注意が必要です。
正直この点は公式が結構やらかしていると思うのですが(笑)、
もはやこのイベントを視聴するぐらい興味のある人は既に読破済みという判断でしょうか?
何にせよ、まっさらな状態で本作を楽しみたいという方には
やはり“原作を全て読み終えた上で振り返る”ことをおすすめしておきます。
なお、既にYouTubeにはこのステージ部分を抜き出した公式動画が上がっています。
そちらと合わせて読み進める、または振り返る資料として本記事を楽しんで頂ければ幸いです。
それでは以下より本イベントのトーク内容を時系列順でまとめていきます。
▼トークコーナー
◎ティザーPV解禁
・司会:
続いてのタイトルはこちら!【チェンソーマン】です!
さぁこちら、大人気コミック【チェンソーマン】がついにMAPPAから待望のTVアニメ化!
まだ詳細が発表されていませんが、放送まで待ちきれないというファンの皆さんのために
本日はなんと初出し情報盛り沢山でお届けしたいと思います!
・司会:
まず初めに、改めて本作についてご紹介したいと思います。
藤本タツキ先生作【チェンソーマン】は2018年末から週刊少年ジャンプにて連載されていて
昨年末ついに『第1部』が完結。累計発行部数1100万部突破の大人気コミックです。
悪魔が存在する世界を舞台に少年デンジが『チェンソーの悪魔』ポチタと契約し、
悪魔の心臓を持つチェンソーマンとして戦うダークヒーロー作品。
2020年12月には宝島社『このマンガがすごい!2021』オトコ編 第1位に選ばれ、
2021年1月には第66回小学館漫画賞を受賞するなど、多方面から注目を集め続け、
さらに次は『少年ジャンプ+』にて『第2部』の連載が決定しているということで、
これからますます目が離せない作品です!
それではここで本日初解禁となります、
TVアニメ【チェンソーマン】ティザーPVをご覧頂きましょう!どうぞ!
不穏な空気が漂う中で今度は見慣れた“早川家”の食事風景に。
しかしファン一同の困惑がピークへ達するのはこの直後。
海辺で遊ぶ無邪気な3人と明らかに“事後”なアキと姫パイ、
見知らぬシーンの切れ目に映るテレビのカットが意味するものとは…。
デンジたちが海で遊ぶ光景は番外編で描かれているものの、
ここには“コベニ妹”がいませんし、パワーの水着も番外編とは異なります。
単純に考えればVS『永遠の悪魔』の極限状況で皆が垣間見た夢物語、
というところでしょうが、既に原作を読み終えた身としては
“彼女”が干渉する前の本来紡がれていた物語と捉えることもできますね。
なんとも深読みしがいのある構成です。
そしてここからようやく原作で描かれた“あれやこれや”がお披露目に!
しかし、そこでも気になる点が一つ。
PV終盤でゾンビ軍団相手についにチェンソーマンが暴れる訳ですが、
そんな彼の姿に注目して下さい。
なんと既に公安スーツを着ているではありませんか…!
原作ではこの時上半身は裸、直前の衣装としてもタンクトップです。
(※第1巻『[第1話] 犬とチェンソー』参照)
前半部分と同様、やはりそのまま原作をアニメ化するのではなく、
いろいろと追加シーン&新たな解釈が含まれる模様で大変楽しみな限り。
また、過去の関連記事でも触れた通り、
漫画ではあまり目立たないチェンソーマンの“目”にも色がつくことで
彼のビジュアルインパクトがより一層強まった印象です。
アニメ描写でよくあるロボットの目が光る躍動感といいましょうか。
バトル時には要所要所で映える演出に繋がること請け合いですね!
とにかく何から何まで新鮮な驚きや感動を確かに予感させてくれる、
大興奮間違いなしのティザーPVとなりました…!
◎ゲスト登壇、ティザーPVについて
・司会:
それでは【チェンソーマン】ステージのゲストにご登場頂きましょう!どうぞ!
(※ゲストの二人が登壇)
こちら集英社担当編集 林士平(りんしへい)さん、そしてMAPPA代表取締役 大塚学さんです。
よろしくお願いします!それではまずご挨拶の方頂きたいと思います。
・林:
はい、集英社少年ジャンプ編集部の林と申します。
【チェンソーマン】の担当編集しております。今日はよろしくお願いします。
・大塚:
MAPPAの代表取締役をやらして頂いております、大塚です。本日はよろしくお願い致します。
(※ゲストの二人が着席)
・司会:
お二人にはたっぷりお話を伺っていきたいんですけれども。
まず林さん、こちら先程ティザーPV初解禁となりました。
動くチェンソーマン、ご覧になった訳ですけどもいかがだったでしょうか?
・林:
やっぱり漫画の担当をしている時に頭の中に動いている映像があったりするんですけど、
自分の想像していたものよりも全然カッコよく動いていたので監督にぶん殴られた感じですよね。
・司会:
こんな良いもの出してくるなんてってことですよね!
・林:
こんな良いもの頂けるなんてと、僕がお客だったらすぐループして見てるというか。
“もう何回か見ないとダメだなこれ、コマ送りしなきゃ”って思いました。
・司会:
確かに一枚一枚見ていきたいぐらい丁寧な仕事だったように思いました。
・林:
ありがたかったです。
・司会:
それを受けまして、どうですか大塚さん?
・大塚:
今まさしく世界中でいろんな反応があるのが、ちょっと怖いけど楽しみではあります。
・司会:
そうですよね。いやホント全世界が注目している作品ですから。
同時接続数が常に7万人以上、ピーク時には16万人にも達しており、
本作の注目度はいよいよこの数字をもって“裏付けされた”といえるでしょう。
なお、PVが流れている際には“woof woof(※ワンワン)”と、
世界中のワンちゃんたちがコメント欄で吠えまくっていた点も
今回のイベントが残した一つの記録としてしっかり明記しておきたい…w
◎アニメ化決定時の感想
・司会:
さぁそれではですね、MAPPAでアニメ化が決定した時のお話を聞きたいのですけども、
まず林さん的にはどう思われましたか?
・林:
いや、“やったー!”ですね。
・司会:
あ、凄い簡単な感情でしたね(笑)。“やったー!”と。
・林:
“やったー!”っていう、嬉しいというか。
クオリティ確かなものを作るスタジオという風に伺っていたので、ありがたいというか。
もう何も言うことないな、と。
・司会:
なるほど。それではこちら、原作者の藤本先生はこのアニメ化について何と言っていたか、
ちょっとお聞かせ頂けたら…。
・林:
いや、“やったー!”で(笑)。
・司会:
“やったー!”か!(笑)
(※第7巻『[第53話] 夢の中』参照)
・林:
始まったばっかりの頃ってやっぱり『週刊少年ジャンプ』って生存競争がなかなかシビアで、
二人で打ち切りにならないように頑張りましょう、と。
まずはそういう風なアンケートを気にしつつ・評判気にしつつやった作品が
1年ちょっとですかね、経ってアニメ化が確定した時に“これ、生き残れる”と。
・司会:
そうか、どっちかというとそっちの感情が強いんですね!
・林:
“最後まで描けるぞ”ですし、もちろん藤本先生の描いたものが世界中に届くチャンスというか、
アニメになって世界中に届くチャンスを得られたので僕としてはとっても嬉しい、
彼(※藤本先生)にとっても嬉しいというか。
・司会:
そうかそうか、お二人の気持ちでいうと
作品を完結させるまで走ることが“近づいた”という部分が、嬉しさだと。
なるほどなるほど。そんなにねぇ、シビアな部分があるでしょうけども。
【チェンソーマン】が連載1周年記念としてセンターカラーを飾ったのは
レゼ編が佳境に差し掛かった『[第49話] サメハリケーン』でのこと。
つまりはこの辺りでようやくアニメ化が確定して“生き残れる”、
“最後まで描けるぞ”となったと。本作の完成度・勢いをもってしても
ここまではまだ打ち切り回避を頭の片隅に置きながらの連載だったなんて、
ジャンプで連載枠を勝ち取ることがいかに困難かがよく伝わりますね…。
とはいえ、その中で本作が提示したものが『調教合体』な訳で、
そりゃ決定権を持つ役員さんたちも“あんなの”見せられたら
「正解!!正解!!」と頷くしかないでしょうよ!(o^-^o)
(※第6巻『[第49話] サメハリケーン』参照)
◎アニメ化決定までの経緯
・司会:
それでは大塚さん、こちら【チェンソーマン】がMAPPAでアニメ化するに至った経緯なども
お聞かせ頂けたらと思うんですが。
・大塚:
きっかけは僕が1巻を読ませて頂いた時にもうなんか全て絵も話もカッコいいなと思って。
これを映像化できたら幸せなことだなと思って集英社さんに連絡させて頂いて、
ホントに運よくコンペが通って、僕もホント“やったー!”って感じでしたね。
・司会:
“やったー!”ばっかだな!(笑)
“やったー!”が集まったら【チェンソーマン】アニメ化になったんですね、なるほど。
(※第7巻『[第52話] 呪いと初めて』参照)
・司会:
でもそうですよね、これ大塚さんの気持ちとしては“描きたい”と。
むしろこっちからしたら“MAPPAさんで当たり前なのかな”ぐらいの印象もあるんですよ。
やっぱあれだけ【チェンソーマン】といったらバトルが凄く肝という部分あるじゃないですか。
そういう自信はどうでした?大塚さん的に。
・大塚:
いや、自信っていうか。まぁやっぱり【チェンソーマン】、
うちが合ってるって言って頂けると嬉しいことなんですけど、どっちかっていうと
“【チェンソーマン】から学べることの方が多いな”とか、やっぱ憧れの方が強かったですね。
それで、それを映像化できるっていうことはホントに貴重だなと思っています。
◎原作漫画の制作過程について
・司会:
それではですね、林さん。こちらまぁね、【チェンソーマン】内容が凄くですね、
いろんな引き込み方で最終的に“止まらない”みたいなイメージがあるんですけど。
藤本先生と本作どのような感じで作り上げていってるか、そんなのも教えて頂けたりしますかね?
・林:
前作が【ファイアパンチ】というタイトルで彼にデビューして頂いて、
その後“『週刊少年ジャンプ』でトライをしよう”という時に
いろんなジャンプの過去作を研究したり、他の漫画作品を研究して、
主人公だったり・彼の描きたいデザインがはまるものは何なのかってのを、連載していない時は
2、3週に1回ぐらい飲みながら話して。(電話はしょっちゅうしているんですけど)
【チェンソーマン】の場合は『第1話』をいろんなパターンで試させて頂いて、
これが良いのか・これが悪いのかってのを何度もキャッチボールして辿り着いた感じですかね。
(※週刊少年ジャンプ2019年1号 巻頭カラー『[第1話] 犬とチェンソー』参照)
・司会:
なるほどなるほど。ホントにもう“スクラム組んで”じゃないですけども、
きっちり“これが、これが”と相談しながら。
・林:
そうですね。まぁ打ち合わせの半分くらいは大体雑談ではあるんですけどね。
“最近何の映画見てる?”とか“こんな漫画が面白かったよ”とかお互い話して、
残りの半分だけちょっと作品の話して、その後飲んで帰るみたいな日々を送ってました。
トレンド入り御礼!
本日発売の週刊少年ジャンプ1号で新連載開始『チェンソーマン』告知動画です!
少しでも興味を持って頂けたら嬉しいです!応援何卒!よろしくお願いします。https://t.co/t4vJAHW5UM#チェンソーマン#拡散希望RTお願いします pic.twitter.com/zP6ozQ2U3e— 林士平(りんしへい) (@SHIHEILIN) December 3, 2018
◎アニメ化に際してのスタッフィングについて
・司会:
そして、大塚さん。これどうでしょう、【チェンソーマン】をアニメ化するにあたって
大事にしていきたいことってのは何でしょう?
・大塚:
まぁ原作モノをやる時はいつも当然気をつけていることなんですけど、
原作の魅力をしっかりその原作のファンに届けるってことをまず達成したいと思っているので
そこを読み込んで、作品に愛のあるスタッフを集めて、
しっかり作っていくということを大事にしていますね。
・司会:
そういうスタッフィングからということですよね。こちらスタッフィングも発表されました。
当然“愛のあるメンバー”が含まれたということですかね?
・大塚:
そうですね。ただちょっと自分が今まで一緒にやってきた人っていうよりは
少し若い世代の、そういう力がこのタイトル必要なんじゃないかなと思っていて。
さっきも登壇していた瀬下というプロデューサーだったりとかに相談して、
中山監督だったりっていう今業界を引っ張っている若い力というところで
スタッフィングをさせて頂きました。
監督:中山竜
脚本:瀬古浩司
キャラクターデザイン:杉山和隆
アクションディレクター:吉原達矢
チーフ演出:中園真登
悪魔デザイン:押山清高
美術監督:竹田悠介
色彩設計:中野尚美
画面設計:宮原洋平
音楽:牛尾憲輔
アニメーションプロデューサー:瀬下恵介
制作:MAPPA
【呪術廻戦】や【進撃の巨人 The Final Season】など、
近年の話題作を手掛ける方々が多く名を連ねており、
否が応でも胸が高鳴る“盤石の布陣”となっています!
◎中山監督からのメッセージ
・司会:
そこでもお名前出ました、中山竜監督から実は本日メッセージをお預かりしております。
そちらの方ご紹介させて頂きます。
『原作読者の方もアニメから知ってくださる方も、』
『多くの方が楽しめるような作品を目指して誠心誠意作っていきます。』
と頂きました。ありがとうございます。大塚さんと監督の考え方は近いと?
・大塚:
そうですね。出会った時から【チェンソーマン】に対する強い気持ちってのは感じてたので。
・司会:
そしてこの言葉、林さんからしたらやっぱり嬉しい言葉じゃないでしょうか?
・林:
お会いしていつも思うんですけど、ホントに実直な方で。
【チェンソーマン】のことを凄く読み解いて頂いてて、
もう頭の中に良い映像があるんだろうなという感じのお話をしてくれるので、
彼の頭の中身を見てみたいというか、全力で出して頂いて、
それを見ることで凄い幸せを感じられるんじゃないかなと思って心待ちにしております。
・司会:
もう信頼をしっかり置いた上で、ということですよね。
【りゅうおうのおしごと!】:OP(絵コンテ・演出・原画)
【盾の勇者の成り上がり】:脚本・絵コンテ・演出・原画
【Fate/Grand Order -絶対魔獣戦線バビロニア-】:
絵コンテ・演出・アクション作画監督・原画
【呪術廻戦】:絵コンテ・演出・原画・第二原画
(※TVアニメ【呪術廻戦】『第19話 黒閃』参照)
つまり監督を務めるのは“今回が初めて”の中山監督な訳ですが、
むしろそれだけ本作への適性、及びその熱意を発揮できるだけの
技術や能力が十分に認められている、だからこその大抜擢と受け取れますね!
我々ファン一同をも唸らせる最高の作品へと必ずや仕上げてくれることでしょう!
▼チェンソーマンQ
◎コーナー説明
・司会:
ここからはですね、原作者 藤本タツキ先生が事前に公式Twitterにて募集した
【チェンソーマン】に関わることから・そうでないことまで様々な質問にお答えするコーナー、
題して『チェンソーマンQ』!
・司会:
いろいろな質問が世界中から頂けたということで、ありがとうございます。
こちらなんと藤本先生に回答頂いた音声を林さんに某喫茶店にて収録してきて頂きました。
・林:
はい、これ個室が取りたかったんですけど、個室がない喫茶店だったんですね。
なので若干背景の音というか、環境音が…。
“あ、これリアルに喫茶店で話しているんだな”ということが伝わる音声になっています。
聞きづらかったら申し訳ないんですけど、“生”感を楽しんで頂ければと。
・司会:
そうですよね、まぁいつもの空気の中で先生が質問に答えているということですね。
興味深い回答の数々に目を向け、作品世界や漫画制作への理解を深めるのはもちろん、
終始デンジのような口調で答える藤本先生の“らしさ”も存分にお楽しみ下さい!w
(※第1巻『[第1話] 犬とチェンソー』参照)
◎Q.1 なぜマンガ家に?
・司会:
それでは早速参りましょう!最初は“Lichtさん”からの質問です。
気になりますね。それでは藤本先生からの回答の方、聞いてみましょう!
モノづくりの仕事をしたいというか、普通の仕事はできないだろうなとは思ったから。
中学生ぐらいの時、深夜にトイレで1階へ降りて行ったら
両親が家族会議をこっそりしてて。
そこで“タツキはニートになるから俺たちで面倒みなきゃ”って話をしてて…。
(マンガ家になったのは)なんででしょうね。でもやっぱ漫画読んでたから、かな…。
映画撮るってなったら1人じゃできないし、漫画なら1人で作れるから(それが)でかい。
小説とか、漫画とか。
・司会:
なるほど、ということです。ありがとうございます。想像以上に“環境音”でしたね!(笑)。
・林:
そうなんですよ、はい(笑)。
・司会:
いやでも面白いというか、モノづくりがしたかったというよりかは…って考え方なんですよね。
家族会議してたらイヤですね、結構へこんじゃいますけどね(笑)。
そして映画ではなく漫画にいったのは1人で作れるから、と。
まぁ今ね、こうやって林さんと一緒に作ってる部分もありながらですよね。
◎Q.2 インスピレーションを受けたものは?
・司会:
それではどんどんいきましょう!続いては“みうさん”からの質問です。
良い質問ですね。さぁ藤本先生からのご回答、聞いてみましょう!
まぁ【悪魔のいけにえ】じゃないっすか? “チェンソーカッコいい!”って。
・司会:
みじか!終わり!?(笑)これ林さん、その通りですか?
・林:
そうですね。この作品、一番最初にデザインがあったんですよ。
ストーリーラインとか主人公像とかではなく、このチェンソーマンのデザインが。
“これ描きたい”って頂いて。
で、僕が“これ、主人公は難しいんじゃない?”って一回差し戻させて頂いたんですよ。
でも“いけるいける!チェンソーカッコいいから!”って頂いたんでここに辿り着いたというか。
チェンソーのカッコ良さみたいなものを藤本先生が凄く理解していて。
描いて頂いて良かったなと、今は思っています。
“ホラー映画の金字塔”として今なお映画史に燦然と輝く超問題作です!
予測不能・理解不能で加速し続ける狂気の殺戮ショーは
観る者全ての記憶と心へ有無を言わさぬ『恐怖』の刃を刻み込む…!
しかし、そんな不可避の恐怖体験を駆け抜けた先で、我々を待つのは万感の幕引き。
朝焼けの中、舞うようにチェンソーを振り回す『レザーフェイス』の姿には
なぜか哀愁を、さらには美しさすらも感じてしまうという不思議…。
映画好きな藤本先生が【悪魔のいけにえ】を愛してやまないのは
先生の過去のコメントを辿ってみればすぐにわかることです。
例えば『このマンガがすごい! 2021』でのインタビュー記事では
【悪魔のいけにえ】は“映画史に残る傑作”と仰っていますね。
なお、このインタビュー内ではチェンソーへの熱い想いも語られている他、
マキマさんの名前の由来なども明らかにされていたりと、ファン必見の内容がずらり。
紙媒体だけでなく既に電子書籍化もされていますので、気になる方はぜひ…!
◎Q.3 コマ割りはどのように考えていますか?
・司会:
続いては“あかさたなさん”からの質問です。
『読んでいて映像を一枚ずつ見ているみたいでとても読みやすく感じます。』
こちら、藤本先生からのご回答を聞いてみましょう!
“見やすいようには”って考えますけど、それぐらいで。
あとはもう“やりたい話に合わせて”の方が大きいですよね。
映画とかでも一本の映画を何回も見るというよりも、
好きなシーンを何回も見るっていうか。
漫画に落とし込みたいって思ってるんですかね?わかんないですよね、わかんないです。
・司会:
“わかんない”で終わっちゃった!?(笑)
・林:
最終的な結論は“わかんない”って仰ってました(笑)。
・司会:
これ大塚さんどうですか、この回答聞いてみて。
・大塚:
素直ですよね(笑)、ホントに。素直な先生なんだなって。
(※第9巻『[第77話] チャイムチャイムチャイム』参照)
◎Q.4 担当を一番びっくりさせた回は?
・司会:
さぁいきましょう、続いては“ちんちくりんさん”からの質問です。
『ネーム段階で一番苦労した回も知りたいです!』
まずは林さんからのご回答です。(※ここの音声は会話形式)
僕わかんないです、林さん。
・林(※録音音声):
やっぱハンバーガーのショップで働いている回かな~。
・藤本先生(※録音音声):
あぁ~コベニちゃんが。
・林(※録音音声):
あれは僕独特の驚き方があって。
最初藤本先生、実際のハンバーガー屋の名前出すって言ったじゃないですか?
覚えてます?“犯罪とか危ない感じで使うのはNGなんですよね”って言って、
凄い自信たっぷりに“大丈夫です、大丈夫です”って言ったんですよ。
で、ネーム上がってきた瞬間に“大丈夫じゃねぇ!”と(笑)、人が死ぬから。
そこがもしかしたら一番びっくりした回かもしれない。
・藤本先生(※録音音声):
でも、養老孟司さんって方が“今の人は死を遠ざけ過ぎだ”って言ってましたよ。
・林(※録音音声):
(苦笑)
・藤本先生(※録音音声):
もっとマク〇ナルドとかにも肉になった牛たちの顔とか(うまいこと)やって、
『死』をちゃんと(意識)させた方が良いんじゃないっすか?
・司会:
ツッコむとこ多すぎんねん、もう!
音も気になるし・言ってることもあれだし・林さんいるのに音声流れるし(笑)。
まぁでもそういうことなんですね、ハンバーガーの回に驚いたと。
・林:
そうですね、平然とね…。許可取りの電話をしなきゃいけない訳じゃないですか。
実際の店舗を出しますよって時に。“絶対大丈夫”って言うから
許可取りの電話しようかなって思ったんですけど、まぁネームを待とうと。
(で、ネームが来たと思ったら)どう考えたって店長死んでるんですよ(笑)。
それで『ファミリーバーガー』っていう架空の名前に。
その中でも特にこの回に関しては読者の誰もが困惑したに違いありません。
直前までの死闘や怒濤の情報開示などどこ吹く風…!
そこにあるのはファミリー泣かせで血しぶき混じりな『怒多刃多<どたばた>喜劇』。
配慮なし!脈絡なし!作者に反省の色全くなし!w
“COOL JAPAN”も今は昔、これがホントの“狂う JAPAN”じゃい!!\(^o^)/
(※【チェンソーマン】第10巻『[第85話] 超跳腸・胃胃肝血』参照)
あと、先生も“コベニちゃん”呼びなことがわかって個人的には大変ニンマリでした!
・司会:
こちら、藤本先生からの回答もあるそうです。聞いてみましょう、どうぞ。
『銃の悪魔』が出てきて死んだ人の名前がバーっと出るところがあって、
ほとんどアシスタントさんに任せて名前書いたら、
そのアシスタントさんがちょっと変わった人だったから変わった苗字ばっかり書いて
当たり前の苗字が少なかったから“いっぱいありふれた苗字出さなきゃ!わ~!”って。
・司会:
あぁ~変わった苗字、なるほど。そんな裏側があったんですね。
・林:
最後自分で直したと。大変だって仰ってましたね。
野田サトル先生の名前があったことはあまりにも有名なお話。
それ自体は“ただの偶然”だとして、果たしてこの名を記したのは
アシスタントさんの方だったのか、それとも藤本先生の方だったのか。
いつかこの件に関する両先生のコメントが拝めるかもですね!
(※第9巻『[第75話] 9.12』参照)
そしてリストに自分の名前があったという方、
アニメでも華々しく散って下さるその時を心よりお待ちしております!(o^-^o)
『【チェンソーマン】読者は二度死ぬ!』
◎Q.5 ポチタの触り心地は?
・司会:
続いては“クァンシさん”からの質問です。
さぁ、藤本先生からの回答を聞いてみましょう!
え、犬みたいな感じじゃないんすか?
まりも?水気のない『まりも』を想像してます。ツルフサって感じ。
・司会:
水気のない『まりも』?(笑)まぁちょっとはわかりました。
触ったことはないけど水気のないああいう球のね、ファサファサッとしたもんでしょ。
(※連載開始前の告知イラスト)
・林:
これ、商品化をするメーカーの方々は多分『まりも』のことを研究すると思いますよ。
・司会:
大塚さんはどうでしょう、こちら。
・大塚:
そうですね、なんか映像化する時に影響出ないといいなと…(笑)。
◎Q.6 先生の怖いものTOPは?
・司会:
続いては“abさん”からの質問です。
藤本先生からの回答、聞いてみましょう!
ルールから外れてる人は怖いっすよね。
今日歩いてたらハト蹴ってるおじさんがいて“こえ~”って思いました。
まぁそれはルールから外れてるかどうかはわからないけど、
“何考えてるんだろう?”って思って。そういう人って怖くて注意できないですよね。
想像できないものって怖いですよね。
・司会:
これは怖いですね~。なぜ蹴るんだって、平和の象徴ですからね。
確かに想像していないものを見た時に体って動かないですもんね。
(※第8巻『[第64話] ウェルカムトゥーザヘル』参照)
◎Q.7 先生の好きな朝食は?
・司会:
どんどんいきましょう!こちら“めいさん”からの質問です。
さぁそれでは藤本先生からの回答を聞いてみましょう!
もう朝とか夜とかないんで。起きた時間が朝なんで。
最近はゆで卵とプロテインか、ヨーグルトだけですね。
一応サプリメントとかも飲んでるんだけど、効果あるのかな~とか思いつつ。
・司会:
あると思って飲んで下さいよ(笑)。質素な感じというか、粗食的な感じもしますけども。
・林:
そうですね、食べ物とか着てる服とかにそこまで意識を向けないというか。
だから“ご褒美飯”とかってあるじゃないですか。
読み切りが載りますとか、連載が決まりました~って。
“何かリクエストありますか?”って聞いても“特にない”って仰る方というか。
◎Q.8 死ぬ間際まで覚えているだろう作品は?
・司会:
続いては“古薪さん”からの質問です。
『仰られていたのを覚えていまして、私にとってそれは【チェンソーマン】だと』
『確信しているのですが、先生が死ぬ間際まで覚えているだろう作品は何でしょうか?』
『宜しければお答えください!』
さぁ、そちらの回答を聞いてみましょう!
映画とかでもこのシーン見れたら100点みたいなものっていっぱいあって、
最近のだと【パラサイト】でお姉ちゃんが、うんこの溢れ出てくるトイレに座って
スマホ見てるところとか、すごい綺麗だなって。いっぱいありますよね。
・司会:
これ面白い考え方ですね。こういう話は打ち合わせの時にされるんですか?
・林:
そうですね、ストーリーのことを話す作家さんとか・キャラの属性を話す作家さんとか、
いろいろいらっしゃるんですけど、
藤本先生の場合はこういうシーンのことを仰られることの方が多いですね。
“あの映画のあの部分が凄い印象的だった”みたいな、
シーンで語ることが多い先生だなという風に思っています。
・司会:
大塚さん、これ面白い見方ともいえますよね?
・大塚:
そうですね、やっぱり漫画読んでると映画好きなんだなってのは凄く伝わってくるので。
◎Q.9 今現在の夢や今後やりたい事は?
・司会:
さぁ最後ですね、こちら。最後は“うに丸さん”からの質問です。
『今現在のタツキ先生は夢や今後やりたい事などはありますか?』
それでは藤本先生からの回答を聞いてみましょう!
頑張って生きることです。
・司会:
終わり!?(笑)
・林:
いや~素晴らしい目標ですよ、これは。
彼にとっての“生きること”ってのは“漫画を描くこと”に等しいと思うので、
頑張って描いていってくれるんじゃないのかなって、編集としては思っております。
・司会:
なるほどなるほど。
という訳でございまして、沢山の質問ありがとうございました!
そして藤本先生も回答の方ありがとうございました!
『Q.4』のハンバーガー屋のくだりなんて、注意されている側のはずが
気づけば諭しにかかってきていますよね?w
“チェンソーカッコいい!”でデザイン案を押し通した件もそうですが、
やはりこれだけブレない軸を持った方が描く作品だからこそ
我々はいともたやすく魅了され、同時に“ああでもない・こうでもない”と、
そこに何か意図があると信じて考察・深読みしたくなるのでしょう。
藤本先生に対しては当然として、作者自らが肉声で答える、
こんな貴重な機会を設けてくれた制作サイドには感謝の一言…!
まさに“愛・ラブ・チェンソー”な想い深まる最高の企画となりました!
(※第11巻『[第97話] 愛・ラブ・チェンソー』参照)
▼ファンの皆様へ
◎嬉しいお知らせ
・司会:
そして林さん、今日は嬉しいお知らせを持って来てくれているということで。
・林:
はい、7月19日(月)に藤本先生の新作読切が『少年ジャンプ+』に載ります。
【チェンソーマン】とは違う内容なんですけども、
凄く面白い大ボリュームな読切なのでぜひ多くの人に読んで頂きたいです。
というのと【チェンソーマン】の売り上げが1100万部突破したんですよ。
実はどこにも発表してなかったんで、今日このステージでお伝えしようと思っていて。
冒頭で仰って頂いた件ですが改めて。全11巻なので巻割で100万部突破しました!
・司会:
ホントだ、素晴らしい!
・林:
皆さんのおかげです、ありがとうございます。
・司会:
『少年ジャンプ+』で7月19日(月)より読切も載ります。そちらもチェックをお願いします。
◎メッセージ
・司会:
さぁということでいろいろ喋ってきましたけども、実はお時間となっております。
最後に放送を楽しみにしている皆様に一言ずつメッセージ頂けますでしょうか。
まずは林さん、お願いします。
・林:
アニメのPVが発表されまして、これからもいろんな情報出て来ると思うんですけども、
【チェンソーマン】のアニメの方も藤本先生の作品の方もぜひ楽しみ続けて頂きたいので
………早バレとかね、流出は止めましょうねっていうのを全世界に(笑)。
やってる人いたら“ダメだぞ!”みたいな感じで皆で叱ってあげて下さいね。
皆でいっぺんに・お祭りみたいに楽しんでいって頂けたら嬉しいなと思っております。
引き続き、何卒よろしくお願いします。
・司会:
ありがとうございました。
それでは大塚さん、お願いします。
・大塚:
本日10周年の記念イベントということで足を運んで頂いてありがとうございました。
配信で見て頂いている方も本当にありがとうございます。
やっぱり、10年間いろんな作品を作ってきて、
この【チェンソーマン】は次の10年の必ず代表作になるだろうなと思ってますし、
このチームがまたうちの10年を引っ張っていってくれるんじゃないかと思っていますので、
皆さん期待してお待ち下さい。本日はありがとうございました。
・司会:
ありがとうございました。アニメの続報もお待ちしております。
ということで【チェンソーマン】ステージ、以上となります。
集英社の林さん、MAPPAの大塚さん、どうもありがとうございました!
◆投稿動画
▼イベント紹介動画
【わたモテ】や【チェンソーマン】など、大好きなエンタメ作品のイベント開催時は
できる限り実際に参加し、その都度『紹介動画』を作成してきました。
これまでに作成した『紹介動画』は全てYouTubeで公開していますので、
何か気になる作品・イベントがありましたら、どうぞお手隙の際にでもご確認下さいませ。
▼聖地巡礼動画
現在、YouTubeで【わたモテ】の聖地巡礼動画を公開しています。
第1弾:【伏見稲荷大社】
第2弾:【東京ディズニーランド】
原作で描かれた“あの日々”の追体験として、どうぞお楽しみ下さい。
また、皆さんが聖地巡礼する際の参考にでもして頂ければ幸いです。
チャンネル登録の程、何卒よろしくお願い致します。m(_ _)m
YouTubeチャンネルはこちら!:
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◆まとめ
以上が『MAPPA STAGE 2021』における【チェンソーマン】ステージのまとめとなります。
約30分にもわたった今回のトークイベント。基本的には余すことなく
自分なりに注釈や見解なども交えながら、できるだけ丁寧にまとめてみたつもりです。
全体を通して感じるのは、谷川ニコ先生がラジオ出演された際にも感じた以下の真理。
『此の作者にして此の主人公あり』及び『此の作者にして此の作品あり』
口調もそうですが、先生の独特の思考回路や感性などは本作の登場キャラそのもの!
やはり変な作品の裏には変な作者がいるということか…w
また、先述の通りMAPPAサイドから出てくるコメントはそのどれもこれもが
原作愛とリスペクトに溢れたものばかりであり、
MAPPA代表取締役の大塚さんから“憧れの方が強かった”との言葉が出た時は
開幕早々にもかかわらず胸が熱くなりましたよ…。
こりゃますますTVアニメの本放送が楽しみになってくる次第です!
それと気になっている方もいるかもしれないので一応触れておきますが、
Live配信において【チェンソーマンQ】のスライド番号『Q.6』は無く、
『Q.5』の次は『Q.7』となっていました。
単純にミスなのか、タイムスケジュール的にあえて飛ばしたのかは不明ですが、
そこは気持ち悪いので記事としてまとめる上で番号を振り直しています。
そのためLive配信と比べると番号にズレがありますが、あまりお気になさらず。
ということで、ティザーPV解禁から一気に駆け抜けた約30分!
皆さんはどの瞬間が心に残り、どのような感想を抱きましたか?
今回のイベントを反芻して来たるTVアニメ&『第2部』へ胸を躍らせつつ、
ひとまずは7月19日(月)『少年ジャンプ+』に掲載予定である
藤本先生の新作読切を楽しみに待つとしましょう!
それでは皆さん、素晴らしいエンタメ人生を~(。・ω・)ノ゙
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